弟が可愛すぎて生きるのが辛い男の娘特化の新メーカーだそうです。男の娘は決して嫌いではなく、むしろ大好物と言っても過言ではないのですが、供給が少なく質も安定していませんので期待半分不安半分でプレイしました。
…あと一歩です。
一番のネックは、なんといっても、
日常シーンが壊滅的につまらないこと。
本来、抜きゲーならそこはそんなに気にするところじゃないんですけど、この作品はヒロインが可愛さアピールするイベントがあって、要所で選択肢があってと、萌えゲーライクな作りになっています。
男の娘ゲーは抜きゲーとして作るのが正しいと思うんですけど、正直選択肢が邪魔臭い。その上選択肢間をつなぐ日常もつまらないという結構な苦痛。
男の娘ゲーとしてどうかというと、ここにも一言物申したい。
せっかく男の娘テーマでやるのに、男の娘にあるべき淫靡さが薄いんですよね。
主人公のスタンスは別にして、男の娘エロというのは普通とは違う、やっちゃいけない背徳的な雰囲気が無いとダメだと思います。この作品はそこが弱い。
ヒロインたちは開幕から主人公に
好意全開メス全開。二人の弟とおとなりの幼なじみが女装してるのに、それを全く疑問に思わず受け入れている主人公。
好意を持たれていても、同性間でというよりも普通の男女の恋愛みたいな受け止め方です。
周囲も女装・男の娘であることに全くなんの違和感も持たない。これでは男の娘の特殊性が全く意味を成していません。
先にも触れましたが、背徳感みたいな
後ろ暗さは男の娘テーマでは必須だと思うのです。
キャラは可愛いです。原画はブサイクなどで男の娘の実績豊富な椎咲雛樹氏。キャラデザは良いと思います。
エッチシーンはそんなに悪くはないかな。特別良くもないけど。
尺も短いし、雰囲気のせいか塗りのせいかエロさは今ひとつですが、男の娘モノとしての基本線はそれなりに抑えられています。
見た目の第一印象では真面目でしっかり者のユキが好きでしたが、いかんせん彼女（彼？）は徹頭徹尾、オーソドックスなエッチばかり。アングルもイマイチでエロ面ではちょっと残念でした。可愛いは可愛いんですけれどね。
エッチシーンが素晴らしいと思ったのは元気なお調子者マリです。序盤は挿入せずに射精まで導き、段階を追っていって中盤以降にようやくセックスに至るという流れが良いです。また、スマタや兜合わせなど、私の求めるコキプレイが充実していました。それに普段は明るく元気なのにエッチになるとしおらしくなるというギャップもあって、エッチシーン的には一番の当たりでした。
小悪魔ちっくマリちゃん。
ゆるふわ系のメイはノーマルエロとSMエロが選択できます。足コキ系に特化していて、そこは大変よろしいのですが、後に記述しますが
イベント絵が使い回しのため新鮮味は無いです。
塗りは良くないです。のっぺりとした陰影の少ない発色で、どうにもエロくない。
エロシーンでの主人公の死体みたいな肌色も萎えますね。もうちょっとどうにかしようよ。ヒロインと差別化を図る必要性は判りますけど、あまりにもゾンビすぎ。
それから先に触れたイベント絵の水増しについて。場所も時間もシチュエーションも違うエッチシーンを、衣装と背景だけ変えて同じスチルを使うというのはイカンでしょ。ミドルプライスだからという言い訳は聞きませんよ。
↑こ～んな感じの使い回しが各キャラにいくつもあります。これは損した気分になる。
そしてコレ見てお分かりのようにメッセージウインドウがデカくて濃いです。濃さ変更もできません。ブログで使う分には修正かけなくてもいいんで助かるけど！
あと、バッドの寝取られエンドのビデオレターが乱交手前で終わってるのも許しがたい。乱交シーンを入れてよ。
「想像してシコってろ」じゃなくて「見ながらシコってろ」でしょ、そこは！ 見せろよ、そこを！ もう、ぷんすこぷんすこ！システム面もちょっと使いにくい。ほんと最低限のみ。私の環境のせいなのか、Ctrlスキップが出来ないのは辛かったです。上述したように
日常がツマランのでスキップくらい好きにさせーや。シーンコンプが意外と大変なので、システムのスキップが有るとはいえ、Ctrlスキップ出来ないのは大減点です。
本当に、もうちょっとがんばれよと言いたくなる出来。ただ、随所にオッと思わせる部分も無くはないので、この方向でもっとエロを強化して行って欲しいです。
淫靡な男の娘エロを。
商業の男の娘ゲーは貴重ですので、ハードルは下げて臨んだんですけれど、今一歩期待には答えられなかった感じでしょうか。
