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あきゆめくくる 感想

 20, 2017 01:46


20170114 (5)

2016年最後の最後で私的年間ナンバーワン作品が現れました。
はるまでくるる、なつくもゆるるに続く渡辺僚一季節シリーズ第三弾。
期待したとおりのキレキレっぷりでそれはもう凄まじい作品でございます。
知識量とシモネタの混在っぷりがひめしょやグリザイア等でおなじみ藤崎竜太と近しい印象があります。
ミリタリー系に寄った藤崎節に対して渡辺ファッキン僚一テキストはアカデミズムとセカイ系を盛り付けた感じ。
今回は量子力学だそうです。正直なんのことやら読んでいてもさっぱり分かりません。
学のない自身の頭脳を呪うばかりですが、物語を楽しむ上でそれらの理屈を十全に理解する必要は余り無いんじゃないかというのが私の見解。主人公のちはや君も全て理解できている訳ではないようですし。

なにやら小難しい理論が展開され、超展開の波状攻撃にそれらしい説明が付けられていきますが半分も理解はできてないです。でも面白い。グイグイとワケもわからないまま引き込む手腕と力技には脱帽です。
強引でありながらそれでいて布石は活かされ伏線は回収されとなんだかんだそれらしい話に仕上げているのはお見事。
まぁサッパリわからないとは言うものの、要するに全ての黒幕の人が「推しキャラのルートを探して選択肢しらみ潰ししてみたけど結局非攻略キャラだったぜコンチクショー」という話ですな。
ドゥルキスがどんな可能性もゼロではない(大意)という論を展開したあとでこの結論なのですから主人公どんだけあの子嫌いやねんという。
黒幕は物語序盤から示唆されている人物なのですがこのキャラもなかなかにぶっ飛んでるですね。

それからシモネタ。作中全編に渡って繰り広げられるシモネタの嵐が主人公とユーザーを襲います。
ちんこだまんこだ勃起に射精、おっぱいノーパンエトセトラエトセトラ。ラブコメすると言っている端から隙あらばエロネタをぶち込んでくるその姿勢、嫌いじゃないぜ。
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言葉遊びをシモネタに置き換えた西尾維新って印象です。
そんなカオスなラブコメパートと難解な量子力学パートが交互に繰り広げられますます混迷の度合いを深める物語に釘付けなのです。
着地がふわっとしてるのが気になる方もおられるかもしれませんがそれでも一応の決着を付けてる豪腕は称賛に値すると思います。最終ルートでは読み手を驚かせる仕掛けもあるのでネタバレ無しにプレイして頂きたいです。

シナリオも面白かったですが特筆すべきはキャラクター造形でしょう。
このキャラの突飛加減はシリーズ共通ですが今作も相変わらず酷い。
なんというか、もう筆舌に尽くし難い、個性の塊。
歩→柚月→キス→(サブキャラ)→沙織の順で攻略しましたがどんどん酷くなる(褒め言葉)ヒロインに脱力。なお沙織はラスト固定です。
最初は個性キッツイと思ったカリスマ幼馴染歩が実は一番マイルドで普通で何の特徴もないキャラなんですよね。
人類の去勢を虎視眈々と狙うノーパン露出アナラー柚月。
毒舌二重人格人間外ロリのキス。
アル中記憶喪失直球シモネタおっぱい殺人鬼沙織
ほらもう何が何やらわからない。
さらにサブキャラも超絶ブラコンヤンデレのみはや、元九州男児のトランセクシャル爆弾魔ノア、前科200犯育ちが悪いロリ教師サリと多士済々。
こんな面子でお送りするドタバタお下品ラブコメに抱腹絶倒間違いなしです。
パロネタは殆どなくガチンコで笑いを取りにくるのでネットスラング嫌いの方にも喜んでいただけるのではないかと。
キャストも実力派を揃えているのでその面でも安心して聴いていられます。中でも今回一番驚いたのは風音さまの演技。
さほど熱心な風音ファンでもないので、あんな演技ができるとは意外でした。ファンには常識なのかもしれませんけど。

エロはまぁ濃くもなく薄くもなく、といったところ。アナルが比較的多かったりするのはご褒美ですが、ヒロインによっては挿入が終盤にしかなかったりアブノーマルな行為がなかったり(反面アブノーマルしか無い娘もいるけど)とやや不満点もあります。
また、顔や身体にかかった精液が次の瞬間には消えていたりするなど、絵的な問題も抱えており、ここは手放しでの評価は難しいですね。アングルもあえてなのか結合部の見えづらいものが多かったりしますし。
メイン4人だけでなくサブキャラにもシーンが一応あるのは良いと思います(先生には無いけど)。
ノアさんかわいい。
20170114 (4)

システムは概ね良好。バックログからのスキップもあるので通り過ぎてしまったお笑いシーンにもすぐに戻れます。
共通シーンがちょっと長いので次の選択肢までジャンプが重宝するのですが、テキストウインドウのところのメニューには無いのでやや使いづらいのは減点です。

ともかく、粗もあるものの個人的には2016年最も楽しめた作品には間違いありません。
難解な部分もありますが、基本線はお下品ラブコメなのでそう肩肘張る必要もなく楽しめます。
これで最後という話もありますがなんとか「ふゆ」を出していただきたいものですね。

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