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機関幕末異聞ラストキャバリエ 感想

 04, 2016 23:02


20160104 (4)

まず前提としまして、私は幕末、明治維新、新撰組に関してあまり知識を持っていません。精々日本史の教科書とるろうに剣心と修羅の刻とメイビーソフトの学園☆新撰組!くらいが私の知識の出処です。
ですので感想中に、詳しい方から見れば「何言ってだコイツ」という部分も多々あるかと思いますがそのへんは生暖かい目で見ていただけるとともに優しくご教授いただければ幸いです。

期待の今作ですが全体的にみると、ちょっと物足りない感が否めないと思いました。
キャラクターはそれぞれ個性的で魅力があるのですがサブキャラ含め人数が多いので掘り下げ不足描写不足で上手く活かせていないのかなぁと。
土方→近藤→考→原田&斎藤→佐久間&河上→坂本&岡田の順でプレイしたのですが、前半3ルートは史実寄りの話、それ以外はタイトルどおりの異聞・ifといった趣でしょうか。
始めにやった正史に近い3ルートがあまりに地味でちょっと投げたくなりました。展開もほぼ同一ですし、新撰組はともかく主人公の総紫ちゃんがあまり活躍しないので読み進めてもそれほど楽しくなかったです。
ラストで維新政府の動向とか歴史とは違っていますがそこに至るまでは正直見るべきものは無かったような。
沖田が何事も成せず何者にもなれずに死ぬので当人の心情はともかくエンターテインメントとして先に述べたように地味過ぎたように思います。史実に近いといえばその通りではあるんですが、せっかくサブタイトルに異聞と付けているのですからもう少しはっちゃけても良かったのではないかと愚考する次第です。

一方、以降のルートについてはまさしく異聞。史実とは大きく異なる展開で新撰組も総紫も活躍するのでちゃんとエンタメしていて面白かったです。
ただ、坂本、佐久間の両名が本人ルート以外では必ず死ぬ上にその死に対する周囲のリアクションなりフォローなりもほとんど無くてあっさりしたものなので、メインヒロインと謳うにはちょっと首を傾げざるを得ないかなぁ。あまつさえ単独ルートというよりはそれぞれ岡田、河上と抱合せで進むのでやはりメインの扱いでは無い感じ。さらに佐久間のシナリオは途中で原田&斎藤に分岐するし。
でもシナリオについては文字通り動乱の日本を左右する役割なので重要な役どころですけど。
もし実際に坂本龍馬か佐久間象山のどちらかでも生きていたら日本はどうなっていたんでしょうね。
両雄並び立たずといいますか、坂本と佐久間がふたりとも存命なシナリオが無いのは残念ですが。
しかしこうして考えると総紫が新撰組の元に残ったルートでは何も起こらず、近藤・土方の庇護を離れて自ら道を選び取ると日本の改革に寄与できるというのも皮肉な話で、近藤土方がまるで総ちゃんにとって疫病神であるような印象すら抱きますw
あと、共通ルートのうちに直接的に坂本と佐久間の生死を分けるような選択肢があればもっと自分で物語に介入している感を味わえたように思います。
シナリオ上のラスボスとして西郷、佐々木を持ってきたのも佐久間坂本との関係性を見れば妥当なのかな。史実の佐久間的には河上彦斎がラスボスなんでしょうけど河上が佐久間のもとに帰順しちゃってるから仕方ない。

上でキャラが多過ぎとちょっと触れましたけど、例えば伊東とか必要でしたかね?
役割的にも中盤以降の登場でこっちとあっちをフラフラしてただけですしルートによっては坂本暗殺の犯人だったりもしますけど伊東犯人説は今は否定的ですし、薩摩との最終戦でもアームストロング砲取りに行ったまま不在のうちにバトル終わってその後も出てこないし、これ絶対いなくても話まとまったよね、って思います。もしくはいろんな事情でシナリオ削られたか。
考も話の流れは土方あたりと大差無いですし無理にルート作るよりは他にリソースを回して欲しかったかな。佐久間ルートの派生ではない原田斎藤ルートとか。

それから圭さんね。もうポカーンでしたよ。
圭さん好きだから出てくれても一向に構わないんですが、それでも出す必要は無かったように思います。単純に芹沢は生きていた!じゃダメだったんスかね。
結局なんで圭さんなん?という部分には説明無かったし。そこを説明しないのが圭さんたる所以なのかしれませんけど、あまりに唐突で付いていけない人もいるんじゃないかと心配になりました。まぁ中の人の配役の時点で推理出来なくはないんですが。(だったら別名義にすんなというツッコミも成立するけど)

キャラクターは概ね良好でした。
どのキャラも個性的で面白い。それだけもうちょっと掘り下げというかエピソードというか、個々を描いて欲しかったというのは贅沢でしょうか。
でもそんな中でも各キャラ魅力は伝わってきたので及第点ではあると思います。
土方の総紫ラヴなとことか原田の豪快なとことか大好き。
一番の見どころは岡田、河上の人斬りーズですね。超可愛いの。
河上彦斎のすぐ真っ赤になるとことか帷子えっちとか最強だしラストバトルで西郷にきる啖呵はなかなかカッコイイし
岡田のあの総ちゃんへの懐きっぷりとか微笑ましくて思わずニッコリ。開始当初のあの病みっぷりが嘘のように総紫と坂本に助けられてからの岡田は魅力的。
正直ふたりとも公式のキャラ紹介では全然良さそうとは思わなかったからこれは嬉しい誤算でした。
20160104 (5)20160104 (3)

そういえば裏切りもしない小物でもない武田観柳斎ってものすごく珍しいんじゃないですか。少なくとも私の乏しい知識では思い当たらないです。
キャラ面で最も大きな不満は沖田の総ちゃんがパートボイスだということ。せっかく可愛くてカッコイイのにいいところで声が無かったりするもんだから非常にもったいない。これは絶対にフルボイスであるべきだったでしょ!
もっと葵ゆりさんの声を聞かせてよ。

えっちについて。
これはあんま褒めるトコ無いなぁ。うっすうす。エロゲの体裁を保つためにとりあえず入れてみましたって感じ。とくに土方とか近藤とか原田&斎藤とか。一回だけだし。
坂本岡田はまぁその中ではややマシってところでしょうかね。それでも満足には程遠いけれども。
それに総ちゃんの初めてをあっさり深雪におまかせするのも腑に落ちないんだよなぁ。あれ絶対土方ナットクしないやろ…。
個人的には芹沢さんに筆おろししてもらうルートあっても良かったと思うの。総紫は芹沢を尊敬してたし。というかそもそも芹沢にえっちシーンゼロってのは一体どういう了見なのか、小一時間問い詰めたい。
あと、佐久間修理さんはえっちの時くらいは頭のそれ外すよーに。めっちゃ気になります。

ついでに女装モノとしてはあまり評価できないですね。
男バレのシーンがかなり適当。相手のリアクションもイマイチだし、割りと簡単に受け入れちゃうし。
女装主人公モノの見せ場の一つなんですからもうちょっと頑張って欲しかったかなー。

とまぁこんな感じで当初の期待値よりは大分下回ってきたのでガッカリはガッカリなんですが、それでも最低限の基準はクリアしてると思うので、過度に期待しなければ十分楽しめると思います。特に坂本、佐久間のルートは動きもあるしエンタメとしてはまずまず。
これからプレイする場合は、近藤土方考は無理してやんなくても良いかも…。
注意点としては、坂本とか佐久間とか伊東とか原田とか、死に様が結構グロい(私的には全然平気ですけど、血ぃドバーですし)のでそういうのが苦手という方は気に留めといてください。

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