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時を紡ぐ約束 感想

 15, 2016 02:50
時を紡ぐ約束 応援中!

いやぁ、なんか苦行でした。
これまでのライター桐月さんの不在はあるものの、なんだかんださすがにあっぷりけさんだし、大丈夫だろうと高をくくっていたんですよ。
ですが見事に期待を裏切られました。そのショックで攻略が遅々として進まないこと。一時はデスクトップのショートカットアイコンをクリックすることすらままならない酷い症状に陥ってました。まぁ私の都合ではあるんですけどね。

まずシナリオ。酷かったです。特に最初と2番めにやった先輩ルートと心春ルートが散々。
地元ヤンキーとヤクザの抗争とか悪の生徒会とか訳のわからん設定がもりもり出てきてなんか始終ドンパチやってた印象。これ、この作品に求めてた人がどれだけいるんですかね。
それらの設定も特にお話の面白さに寄与している訳でもなく、特に先輩ルートでは相次ぐ胸糞展開にうんざりさせられました。プレイしているときに去来したのは、BLEACHのザエルアポロ戦のような感じ。あれは最後にマユリ様が締めてくれるからなんか許されてる感ありますけどこっちはそういうの無いですからね。ほんとガッカリしました。
心春は生徒会と対立してテストで学年一位を取ると決意したかと思えばなぜか弁当作りがメインになってきてるし色々とっちらかりすぎ。
最初の2ルートでこんな躓きがあったため私のプレイのモチベーションはダダ下がり。
続く唯衣ちゃんルートはヒロインの可愛さにかなり助けられていたもののシナリオそのものの出来は平凡で正直つまんないです。まぁ先輩ルートに比べれば大分マシではありましたが。
最後美咲ルート。これも話自体はそこまで悪く無いんですが、細部がちょっと首を傾げるざるを得ないですね。主人公とみりあが引き離されてまたみりあを引き取るためにと決意を新たにする訳ですが、そこに風評被害に苦しむ湯野原復興と学園祭を絡めての巻き返しがテーマになります。
ですがあれだけみりあとの別れでシリアスな愁嘆場を演じておきながらお祭りの企画準備のシークエンスは結構ギャグテイスト。なんか素直に楽しめないというかバランス悪いなぁと。
さらに登場した学園長とその周りは明らかにギャグ(しかも滑ってる)。
いやいや、このじーさん「悪の生徒会」をずっと放置してきた無能ですやん。そんなのを今更出してきてさらにギャグキャラとして使うのって空気読めてないというかなんというか、下手くそとしか言いようが無いです。
お祭り本番も基本コメディタッチで描かれており、その場にみりあがいないことが非常に悔やまれてなりません。準備からお祭りに至るまで、みりあがいたほうが話が広がっただろうしきっと楽しくなった筈ですよ。

全体を見回して端的に言えば桐月さんの不在があまりにも大きすぎましたね。
憲yukiさん主導のシナリオに不安はありましたがそれが的中しちゃった感じ。どこからどこまで憲yukiさんが書いてるのかは分かりませんけど。
胸糞展開の多さについては、あまり技量のないライターが安易に話に起伏を付けたいがために悪役を配置してるだけのように感じるんですよね。前述のように面白さに寄与していないんです。例えば生徒会。例えば不良集団。先輩アイドルにマネージャー、あと施設の偉い人。これらを悪者として配置する必要が果たしてあったのか。
生徒会は別に普通の生徒会で十分だったでしょう?わざわざあんないけ好かない、悪評の絶えない恐怖政治の生徒会である必要無かったですよ。普通に心春ちゃんが次期生徒会長候補で良かった。
不良集団も別に要らなかったでしょ。先輩との因縁話も必要でしたか?学校や街中でのドンパチとか要る?無くてももっと「それらしい」話になったでしょ。違和感しかないわ。
御剣玄武も別にあんな表向きムカつくキャラにする必要は無かったし、施設での虐待とかも盛り込まなくても良かったと思うんですよ。主人公とみりあが施設を飛び出す理由として書きやすかったってのはあるかもですけど、それはそれで別に下っ端が勝手にやってたことで御剣さんがあえて放置してたとか無くてええやん?さらに言えばあのタイミングでみりあを回収しに来る必要も無かった。現に他のルートでは現れてないわけですし。
結局ライターの話作りの都合でやったことの多くが裏目裏目に出てしまってた印象です。
技量が無いなら学園まで話を広げなくても、湯野原温泉街に絞ったシナリオで良かったんじゃないかなぁと思います。
ヒロインを仲居さんとか温泉街関係者に絞るとか。ヤクザの抗争がやりたいなら温泉街を取り仕切る任侠さんでもいいでしょ。
あんま見せ場のなかった魔法設定といい、あれもこれもと欲張った結果、うぅん…となってしまったのでは。

ヒロインはまぁ可愛かったです。
特に交際を始めてポンコツ化した美咲は可愛い。唯衣ちゃんも健気ででもさらっと黒くて可愛いし、シナリオに足を引っ張られてた先輩と心春もキャラ自体は良いと思います。
でも各個別に入ってイチャイチャが始まると結構みりあが蚊帳の外に置かれることが多いので、もしかするとライターにとっての枷はみりあだったのでは無いかと思ってしまいます。
イチャイチャ自体はそう悪くないです。一緒にご飯食べたりカラオケデートしたり買い物したりと一通り楽しいイチャラブはあるのでそこは数少ない評価できる点。
エッチも悪く無いですよ。特別良くもないけど、シーン自体は極端に少ないわけでもないし純愛モノとしては結構頑張ってると思います。手コキがあったりパイズリがあったり体位に凝ってたり、見どころはありました。

ただ、全体的にみて今回のオダワラハコネさんの絵は微妙であると言わざるをえない。
サイトで公開された当初からちょっと思ってたんですが、どうもハコネさんの絵がバランスを失っているように感じられました。
もともと特別「上手い!」って感じの絵師さんではないですが独特の味があって可愛い絵柄で好きな系統ではあったんですが今作は特にエッチCGでなんかおかしい部分が多かったです。立ち絵も制服のスカートのヒラッヒラ具合が妙に気になるし、うーん。
不調だったのかな?

正直なところ、そこまで貶すほどのものではないのかもしれません。エロゲにおいて今作よりもレベルの低い作品は枚挙に暇がないですしそれらに比べれば良く出来てる。
でもそれはあくまで凡作レベルの話なんです。
これまで実績で信頼を勝ち得てきたあっぷりけさんがこれを出したということが非常にショック。
桐月さんが書かなかった理由はわかりません。今作だけなのかあっぷりけと切れてしまったのか。
しかしながら次作ではなんとしても桐月さんに書いて頂く必要があると思います。それで失敗したなら仕方がないと諦めもつきますが、今作で以ってあっぷりけの評価が凋落してしまうのはあまりにも残念すぎます。
20160414 (1)


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