私情主義

三部作（とりあえず）の一作目。
本作では話の本筋に入るかな―ってあたりで終わります。短いです。まぁ価格を考えれば、こんなものかと。E-moteも載ってますしお金かかるんでしょうね。
E-moteってすごいね。結構ヌルヌル動く。やや進行が冗長になるきらいはあるにせよ、画面の華やかさが増すので良いことだと思います。

肝心のお話ですが、これは正直つまんないです。導入部であることを差し引いても、退屈。
トラウマに耐えながら働く主人公と宇宙からの飛来物体アルネとの心あたたまる交流が描かれていますが、七面倒臭い話とか抜きにしてアルネとの日常をひたすら描くだけで良かったよね。
それくらいアルネの破壊力がでかいです。めっさかーいい。

無知な状態から成長していく過程とか微笑ましくてその部分だけですごく和めるのはいいです。
この感じはアレですね、木洩れ陽のノスタルジーカのしねまを思い出しますね。
秋野花さんの舌っ足らず演技もアルネにピッタシで、言うことなしです。最高。
ななかまいさんの絵も雰囲気によく合っているし、やっぱりこの人はもっと上に行くわ。上手で可愛い絵柄描けるし、自分でSD絵も供給できるというのは大きいと思いますよ。

以上、満足した点でした。

他は大体不満です。
上述したようにボリューム無いしお話もつまんないし。
宇宙海賊とかも別に要らんやろ…。お話上いてもいいけど、あんなメイド喫茶パートは必要だったか？たいして面白くもない掛け合いが増えただけですやん？　ひたすらアルネ観察日記のほうが絶対おもしろいわ。
三部作に分けた売り方も気に入りません。
ディスクが無くてダウンロード前提という媒体も購入者に優しくない。幸い私はDLsiteのアカウントを持ってたから良かったけど、そうじゃない人はわざわざDLsiteのアカ作らなきゃいけないなんて、面倒くさいにも程がある。そもそもこれって事前にアナウンスされてた？されてないならひどいだまし討ちでしょ。
システム面でも、やや重たいし、それから私はウインドウモードでプレイするのですが、前回起動時のウインドウサイズが次に起動した時にリセットされてるのホントいかんでしょ。いちいちサイズ設定しなおしてプレイとか苦痛以外の何物でもないです。（←私の環境のせいでしょうかね？）

それからエロシーンですが、エロなんて無かった。
まぁありますけど、物語内にシーンは存在しません。
完全に切り離されてタイトル画面から行くタイプです。本編内にエロが無いのは私はエロゲーとは認めないので評価に値しません。
一応こんなお風呂シーンはあるけどさ。


ほんとフロントウイングは舐めとんのかと。
はつみらといい、アイランドといい、もうマトモにエロゲー作る気は無いんだなぁとしみじみ思いました。
作品の質は関係ないよ。エロ抜きでもアイランドは評判良さ気ですしね。
でもエロゲーメーカーがエロを捨ててどーすんねん。

ななかまいさんとアルネと秋野花さんが無かったら暴動起こってるよ、割りとマジで。

白暮のクロニクル　9巻
「羊殺し」の正体に肉薄する第9巻。面白いです。
いつもクールな竹之内さんも感情を顕にする場面が増えてきて大変結構。
しかし応仁の乱の頃のオキナガとはまたビンテージモノが出てきました。（というか竹之内さん一体いつから生きてるんだろ。）
女装の猟奇殺人鬼と、これまた私のツボを的確に突いてきますなぁｗ
でも過去にほとんど描写の無い人物が突然犯人として出るのはミステリとして見た時ちょっと拍子抜けかも。でもまぁ純粋な推理モノってわけでもないし、別にいいか。
ただ、前に出てきた怪しげな神父さんとかはあれでもう出番おわりなんでしょうか。それともどこかで茜丸と接点があるのかな。
次の（最後の？）犠牲者に選ばれたっぽいあかりの安否含めて興味が尽きません。
次巻が最終巻のようなのでこの数百年に及ぶ殺人の年代記にいかなる結末が訪れるのか、非常に楽しみ。
ゆうきまさみのストーリーテリングを以ってすれば私ごときの設定するハードルくらいやすやすと超えてくれそうな気がします。