2014年12月の記事 - 私情主義

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「エンジェリック・ハゥルⅠ」

待ちに待ったエンジェリック・ハゥルです。果たしてどうなるか、注目していきましょう。

バイト（意味深）帰り、JBの車で送ってもらう雄二。学園前に車を停めてJBが突然ほっぺにチュウの悪ふざけ。
唐突な奇行を不審がりながらも車を降りた雄二の前には買い物帰りと思しきメイドの姿が。JBは幸の存在に気づいたからあんな悪戯をしたのですね。
家政婦は見た！　狼狽する目撃者サッちん。言い訳しようとする雄二に対し、誰にも言わない、口は堅い、なんなら押し倒してキスして確かめますかと話も聞かずに捲し立て挙句の果てには、
「もしかして私はこのあとレイプされるのでしょうか…？」
「誰に」

ほとんど語尾に食い気味に指差すサッちんに大笑い。つーかレイプて。相変わらず幸の思考はぶっ飛んでいます。

部屋に戻った雄二を待っていたのは天音でした。押しかけ女房状態で雄二の身の回りの世話をする天音さん。
さらにお色気で誘惑しますが雄二にスルーされてぷんすか天音さん。かわいい。

シャワーを済ませた雄二に夕食を配膳した天音のケータイにメール着信アリ。
さっきは誰にも言わないと言い募っていた幸から画像付きのご注進です。

写真まで撮っていたとは、想定されるいかなる事態にも即応可能な万能突撃クソメイドの面目躍如といったところですね。
しかし天音は深く追求することもなく鷹揚に許します。出来た女やでホンマに。
冗談半分にキスを要求する天音の挑発にちょいとカチンと来た雄二さんは強引に天音の唇を奪います。ズッギュゥゥーン！

やったッ！さすが雄二、俺達に出来ないことをやってのけるッ！　そこに痺れる憧れるゥ！
「私、キスしたの、初めてだったんだよ」と狼狽える天音に
「奇遇だな。実は俺もだ」と、もはや騙す気ゼロの嘘で答えます。
しかしながら雄二君は、決して遊びではなくちゃんと責任を取る所存。
ただ、ここで条件をつけます。その条件とは
俺が突然いなくなったり死んだりしても絶対に泣くな。そして一年以内に俺のことを忘れる努力をしろ。というもの。
天音はそれを受け入れ、雄二と天音はこれで晴れて彼氏彼女の関係になります。
なのですが、雄二は天音の不自然なまでの好意に疑問をもち、自分に執着する理由を尋ねます。
最初は以前同様に一目惚れだと嘯く天音ですが、ついにその心の裡を語り始めるのです。
「私立滝園学園1年A組、バスケ部所属、風見一姫。もちろん、知ってるよね？」
天音の口から飛び出したのは雄二の姉の名前でした。これには珍しく雄二も動揺します。
天音は一姫の同級生で、一姫が死亡したとされる「滝園学園マイクロバス転落事故」の唯一の生き残りだったのです。

そのときの出来事を書き記した日記を雄二に渡す天音。果たしてそこに記載されていたものとは。

キャンプ合宿の帰途、バスケ部員たちを乗せたマイクロバスは近道の旧道を抜ける際に崖から転落。
いまどきあんな舗装もガードレールも無い道があるのかと訝る向きもあろうかと思われますが、普通にありますよ。田舎には。

1年広岡たまき、2年金田沙彩、顧問越智義彦、3年桜井美冬、2年小出葎、1年小森めぐみ、3年佐久間みのり、1年伊吹春菜、1年周防天音、1年風見一姫、3年坂下千秋。

バスから脱出できたのは12名＋犬。この段階で2名が死亡しています。
EDアニメーションの序盤で天音が13個のリンゴとともに転落するシークエンスがありますが、この事故の暗示ですね。初めてEDアニメが流れた時には結構話題になっていました。

部長の坂下千秋と衝突しつつ現状の把握と負傷者の救護に努める一姫。天音も一姫と行動を共にします。
一方は断崖絶壁、周囲は密林、携帯も圏外でコンパスも利かず、完全な遭難状態。
生き延びるすべを探す彼女たちですが一姫と坂下部長は事あるごとに対立し二人は険悪になっていきます。（部長に間違った行動をさせないための一姫の計算ですが）
テントと食料が配給され、二人ずつ別れて遭難一日目の夜が更けていきます。

というところで今回は終了。
そしてEDはやなぎなぎさんの歌う特殊エンドでした。いい曲。背景画も良いですね。

さて、期待のエンジェリック・ハゥルですが、ちょーっと出だしはミスった感。やはり毒虫の一連が有ったほうが天音の過去の告白も自然だったと思うんですが。
でもまぁカットは必要最小限に留められていたのでそこは良いと思いました。
一番の問題点は一姫です。
ようやく登場した雄二の姉・一姫なんですが、尺の都合なのかやや早口でまくし立てる感じになっていたので、原作の超然とした神秘性みたいなものが再現できていないように思いました。
間のとり方も十分でないので忙しない印象になっていましたし。

ただ、情報として一姫を描くに必要なものは大体提示されていましたね。性格面やフォトリーディングを始めとした能力面など。名言もたくさん出ましたし、作中一番人気風見一姫の本領を徐々に発揮していくでしょう。
このまま一姫が主導権を握っていくのか、坂下部長の反撃があるのか、乞うご期待です。ハゥルもまだまだ導入部にすぎません。なにしろ原作では遭難は16日に及ぶ長丁場なのです。ですので、今後の展開から目が離せませんよ。